特別企画「幻の青を求めて」(1/3)

- 第1章 -

願っても手に入らない、天然のブルーダイヤモンド

王室で愛された、幻の青色

出会える確率は10万分の1と言われるブルーダイヤモンド。極めて希少で高価な存在から、人生で一度目にしただけでも幸せになれると伝えられ、王侯貴族や大富豪などに愛されてきました。その希少性は、鉱山の閉山により流通が少なくなったピンクダイヤモンドよりも高いと言われています。

ビズーでは創業から13年間、カラーダイヤモンドの買い付けを行って来ましたが、天然のブルーダイヤモンドに出会えず、巡り合えた場合も、ジュエリーとして使用するにはあまりにも高額なルースでした。

 

まさに奇跡。ダイヤモンドが青になる理由とは?

ダイヤモンドは、ホウ素を取り込むことで青く結晶化することが分かっています。ですが、一般的にホウ素は地層の浅い部分で発生し、ダイヤモンドが結晶化する地中奥深くではほぼ存在しません。そのため産出量が極めて少なく、青色に変色するのはまさに“奇跡”と言えるのです。

世界で最も価値の高い天然のブルーダイヤモンドと言えば、1000年も昔にインドで発見された「ホープダイヤモンド」。現在は、スミソニアン博物館に所蔵されていますが、45.52カラットでその価格は数百億と言われており、1カラットあたりでも相当な価格が付けられることが分かります。


願っても手に入らない、天然のブルーを求めて

ブルーダイヤモンドには、フェイントカラーからファンシービビッドカラーまで広い色幅があります。その中でもブルーだとしっかり判別できるくらいに濃い色のものは一握り。ほんのり色がついただけでも高い価値がつけられます。

また、ブルーダイヤモンドは処理のされ方によっても価値が変わります。一般的に多いのは、トリートメント(放射線処理)。天然ダイヤモンドに放射線処理をして色を付ける作業です。この処理は、日本では価値の低い物とされ、煌めきが損なわれたり、濃くなり過ぎたり、ナチュラルに近い色味を出すことも非常に難しくなってきます。

そんな背景から、天然のようなナチュラルなカラーを目指してはじまったのが、「ラボグロウン・ブルーダイヤモンド」プロジェクトです。

 

そして出会えた、2ピース。
次回は、プロジェクトに込めた想いをお伝えします。

今回、私たちは世界中から探し求め、ようやく夢のブルーダイヤモンドに巡り合うことができました。試行錯誤の上で辿り着いた限定2ピース。実現できたのは「ラボグロウン」という新しい選択肢。

次回、ブルーダイヤモンド特集・第2章は、「どこまでも自然に近く。理想の輝きに出会うまで」をお届けします。どうぞお楽しみに。

 

▼続きのエピソードはこちら

第2章「どこまでも自然に近く。理想の輝きに出会うまで」>

第3章「ついに出会えた、理想のブルーダイヤモンド」