REPORT - トークセッション「宝石買付紀行 〜タイ・チャンタブリー編〜」

2024年3月に1周年を迎えたGINZA SIX店。周年を記念して、3/29には、「宝石買付の旅路」をテーマにした、ビズー初のトークセッションが開催されました。

世界20カ国以上から、100種類を超えるカラーストーンを取り扱うビズー。今回は、バイヤー / ブランドマネージャー である笹谷の、タイ・チャンタブリーでの買付の旅路にフォーカスし、語られた「宝石買付の裏側」の一部をお伝えします。

Speaker
- 笹谷 美砂子( BIZOUX ブランドマネージャー / バイヤー)

Moderator
- 小川 翠( BIZOUX ブランドディレクター / デザイナー)

宝石が集まる場所を、ご存知ですか。

そう語りはじめたのは、長年、ビズーのブランドマネージャーを務め、バイヤーを兼務する笹谷。彼女は実は今、タイ・バンコクに駐在しています。

では何故、タイなのか。それは、宝石の原石を「カットする技術」が集まる場所に、近隣諸国で採掘された多くの石が運ばれるから。

世界でも有数の宝石加工の街、それが、タイ・チャンタブリー。バンコクから車で4時間ほど離れた場所にある、地方都市です。オーストラリアやミャンマー、スリランカなどで採掘された原石が集まり、この地で1つ1つ宝石へと加工されていきます。

宝石を輝かせるための原石のカットには、極めて高い技術が必要で、その土地で長く根付いてきた技術に基づいて、伝承されていくもの。専用の機材があればできる、という簡単なものではないからこそ、こうした場所に多くの宝石が集まるのです。

何と神様の指にも。タイの文化として根付く、ジュエリー。

こうした背景から、タイに駐在して活動を行う笹谷。日本との文化の違いでいくと、電車の乗り方や、日本食のローカライズのされ方など、様々なユニークネスを感じるといいますが、とりわけジュエリーでいくと、何と寺院に祀られる神様の指にまで、ルビーやサファイアなどを模した指輪が飾られているといいます。それだけタイで暮らす人々にとって、ジュエリーそのものが文化として根付いていることの現れと言えるのかもしれません。

バンコクの中にも、日本の御徒町のように、宝石が集まる街があります。シーロムにあるジュエリートレードセンター(通称:ジェムタワー)の中には、宝石関連ビジネスの会社ばかりが、まるでデパ地下のように軒を連ねています。

この街にいると、宝石の売買は行いやすい一方で、ビズーはここでは買付けは行わないと語る笹谷と小川。というのも、一般の観光客も多い場所のため、珍しい宝石が得られなかったり、宝石の品質に裏付けがない場合も多いからだとか。

そのため、ビズーの買付けでは、もう少し商流の川上を目指し、冒頭であがったチャンタブリーという街に向かうのです。海に近く、海産物、とくにイカがとっても美味しい街だそうです。

宝石買付けにおいて、宝石の知識よりも大切なものとは。

チャンタブリーは、観光地ではないので、普段は閑散としている一方、週末になると、宝石商人が集まり、室内から道中まで、賑わいます。

買付では、欲しいものを伝えても、それが出されるケースはほとんどなく、その時々に出会ったものの中から、珍しいもの、面白いものを探していきます。

宝石買付けに最も必要なスキルは、宝石に関する知識ではない、と言う笹谷。何故なら、多くの宝石を抱える宝石商は、この相手に宝石を売っても良いかを、いつも見ている、だからこそ、心を開いてもらうことこそが、最も大切だと感じるそうです。

それゆえ、買付けに最も必要なのは「コミュニケーション」。そのほか、宝石の集まる地に赴き、炎天下の中で求める宝石を探す「体力」、そして、宝石との出会いに際する「好奇心」。この3つで、買付けに必要な力の半分以上が決まると、笹谷は語ります。

求める宝石との出会いを果たしたら、その後はひたすら、サイズやシェイプ、品質、カラーチェンジの有無を1つ1つ確認しながら、選別をしていく作業にあたります。宝石との出会いは一期一会、だからこそ、その場で出会った宝石を見て、その場でビズーの商品企画がはじまることもしばしば。

その地に溶け込み、その場でのセレンディピティを楽しむ。

トークセッションの後は、参加者の皆さまと、今回のチャンタブリーでの買付けで出会ったユニークな宝石をルーペで眺めたり、タイのお土産の抽選会を行いました。それぞれの目線で気になった宝石とじっくりと対峙したり、買付けの裏話への感想を語らったり・・終始、和やかな雰囲気で、参加者の皆さまが楽しんでいる様子が印象的でした。

今回のお話から感じたこと。それは、宝石の買付けは、想像以上にシンプルだということ。勿論、宝石の知識は必要だし、その場にアクセスするための人脈、宝石の選定における審美眼と根気強さなど、一定の複雑さは存在していると思います。ただ、最も印象的だったのは、バイヤー笹谷の行動のナチュラルさ。現地に自然に溶け込み、行動力と好奇心を以て、その場での宝石商人や宝石との一期一会の出会いを楽しむ。人物そのものの資質や、自然体な姿が、ビズーに個性豊かな宝石を惹き寄せているのかもしれません。


ビズーでは、これからも世界中から買い付けた個性豊かな宝石を皆さまにお届けしていきます。セミオーダーでは、世界にひとつの宝石で、あなただけのオリジナルジュエリーをお作りいただけます。宝石の奥深さに魅了された方はぜひ、各店のセミオーダールースや、オンラインストアに登場する宝石達をご覧になってみてはいかがですか。

2024年3月に1周年を迎えたGINZA SIX店。周年を記念して、3/29には、「宝石買付の旅路」をテーマにした、ビズー初のトークセッションが開催されました。

世界20カ国以上から、100種類を超えるカラーストーンを取り扱うビズー。今回は、バイヤー / ブランドマネージャー である笹谷の、タイ・チャンタブリーでの買付の旅路にフォーカスし、語られた「宝石買付の裏側」の一部をお伝えします。

Speaker - 笹谷 美砂子
ビズー ブランドマネージャー / バイヤー

Moderator - 小川 翠
ビズー ブランドディレクター / デザイナー

宝石が集まる場所を、ご存知ですか。

そう語りはじめたのは、長年、ビズーのブランドマネージャーを務め、バイヤーを兼務する笹谷。彼女は実は今、タイ・バンコクに駐在しています。

では何故、タイなのか。それは、宝石の原石を「カットする技術」が集まる場所に、近隣諸国で採掘された多くの石が運ばれるから。

世界でも有数の宝石加工の街、それが、タイ・チャンタブリー。バンコクから車で4時間ほど離れた場所にある、地方都市です。オーストラリアやミャンマー、スリランカなどで採掘された原石が集まり、この地で1つ1つ宝石へと加工されていきます。

宝石を輝かせるための原石のカットには、極めて高い技術が必要で、その土地で長く根付いてきた技術に基づいて、伝承されていくもの。専用の機材があればできる、という簡単なものではないからこそ、こうした場所に多くの宝石が集まるのです。

 

何と神様の指にも。タイの文化として根付く、ジュエリー。

こうした背景から、タイに駐在して活動を行う笹谷。日本との文化の違いでいくと、電車の乗り方や、日本食のローカライズのされ方など、様々なユニークネスを感じるといいますが、とりわけジュエリーでいくと、何と寺院に祀られる神様の指にまで、ルビーやサファイアなどを模した指輪が飾られているといいます。それだけタイで暮らす人々にとって、ジュエリーそのものが文化として根付いていることの現れと言えるのかもしれません。

バンコクの中にも、日本の御徒町のように、宝石が集まる街があります。シーロムにあるジュエリートレードセンター(通称:ジェムタワー)の中には、宝石関連ビジネスの会社ばかりが、まるでデパ地下のように軒を連ねています。

この街にいると、宝石の売買は行いやすい一方で、ビズーはここでは買付けは行わないと語る笹谷と小川。というのも、一般の観光客も多い場所のため、珍しい宝石が得られなかったり、宝石の品質に裏付けがない場合も多いからだとか。

そのため、ビズーの買付けでは、もう少し商流の川上を目指し、冒頭であがったチャンタブリーという街に向かうのです。海に近く、海産物、とくにイカがとっても美味しい街だそうです。

 

宝石買付けにおいて、宝石の知識よりも大切なものとは。

チャンタブリーは、観光地ではないので、普段は閑散としている一方、週末になると、宝石商人が集まり、室内から道中まで、賑わいます。

買付では、欲しいものを伝えても、それが出されるケースはほとんどなく、その時々に出会ったものの中から、珍しいもの、面白いものを探していきます。

宝石買付けに最も必要なスキルは、宝石に関する知識ではない、と言う笹谷。何故なら、多くの宝石を抱える宝石商は、この相手に宝石を売っても良いかを、いつも見ている、だからこそ、心を開いてもらうことこそが、最も大切だと感じるそうです。

それゆえ、買付けに最も必要なのは「コミュニケーション」。そのほか、宝石の集まる地に赴き、炎天下の中で求める宝石を探す「体力」、そして、宝石との出会いに際する「好奇心」。この3つで、買付けに必要な力の半分以上が決まると、笹谷は語ります。

求める宝石との出会いを果たしたら、その後はひたすら、サイズやシェイプ、品質、カラーチェンジの有無を1つ1つ確認しながら、選別をしていく作業にあたります。宝石との出会いは一期一会、だからこそ、その場で出会った宝石を見て、その場でビズーの商品企画がはじまることもしばしば。

その地に溶け込み、その場でのセレンディピティを楽しむ。

トークセッションの後は、参加者の皆さまと、今回のチャンタブリーでの買付けで出会ったユニークな宝石をルーペで眺めたり、タイのお土産の抽選会を行いました。それぞれの目線で気になった宝石とじっくりと対峙したり、買付けの裏話への感想を語らったり・・終始、和やかな雰囲気で、参加者の皆さまが楽しんでいる様子が印象的でした。

今回のお話から感じたこと。それは、宝石の買付けは、想像以上にシンプルだということ。勿論、宝石の知識は必要だし、その場にアクセスするための人脈、宝石の選定における審美眼と根気強さなど、一定の複雑さは存在していると思います。ただ、最も印象的だったのは、バイヤー笹谷の行動のナチュラルさ。現地に自然に溶け込み、行動力と好奇心を以て、その場での宝石商人や宝石との一期一会の出会いを楽しむ。人物そのものの資質や、自然体な姿が、ビズーに個性豊かな宝石を惹き寄せているのかもしれません。

 


ビズーでは、これからも世界中から買い付けた個性豊かな宝石を皆さまにお届けしていきます。セミオーダーサービスでは、世界にひとつの宝石で、あなただけのオリジナルジュエリーをお作りいただけます。宝石の奥深さに魅了された方はぜひ、各店のセミオーダールースや、オンラインストアに登場する宝石達をご覧になってみてはいかがですか。