世界でもっとも古くから愛されてる宝石の一つである「真珠」。もともとは貝の中に異物が入り込んだ時に、自らの身を守るための防御反応が生み出した偶然の産物です。海・河川・湖に生息するいろいろな貝から採取することができます。現在では偶然の産物である「天然真珠」よりも、あこや貝を母貝として日本で養殖された「和珠」とも呼ばれる「あこや真珠」が世界的にも人気となっています。あこや貝から生まれる真珠は絹のような上品な光沢と、真円を描く完璧なフォルム、そして「オリエント効果」と呼ばれる真珠特有の神秘的な虹色が特徴です。生物由来のために、酸に弱く、爪で強く押せば傷もつく可能性があるため、取り扱いには少し注意が必要なデリケートな宝石でもあります。

宝石の基本情報
・誕生石 /6月
・石言葉 /健康、円満
・屈折率 /1.530-1.685
・モース硬度 /2.5-4
・化学組成 /CaCO3

COMING FROM

日本の技術が生み出した
あこや真珠

1920年以前はアラビア湾で採取された天然真珠が市場の主流でしたが、1910年代に日本で養殖技術が確立された後は、あこや真珠が世界でも最も人気が高く、流通量も多くなっていきます。現在の主な産地は、養殖真珠発祥の地である三重県の伊勢志摩、そして愛媛県の宇和島、長崎県の壱岐・津島などがあります。あこや真珠は2mm~10mmのものまで幅広くあります。 中でも6mm~9mmが一般的で多く出回っています。 ただし、真珠の価値は大きさに比例するのではなく、テリ・キズ・巻き(真珠層の厚さ)によって決まります。日本の穏やかな海と良質な母貝、そして人の手を介したいくつもの工程と、徹底した品質管理を経たあこや真珠を探してきました。

BUYING STORY

歴史ある生産地
伊勢志摩

世界的にも認められた真珠の産地・伊勢志摩。毎年、大量の真珠があこや貝から取り出されますが、海の中で育つ生物由来の真珠は、鉱物である他の宝石もより一層自然環境に左右されます。数年かけて大切に育てられたあこや真珠が七色に輝く貴重な「厚巻き」真珠になるには、生産者が日々の細やかな母貝の世話を行うことと、核入れ・取り出しの確かな技術が必要です。デリケートな宝石であるからこそ、確かな産地と技術に支えられたあこや真珠を買い付けることが大切だと考えています。

CAREFUL ABOUT

桜色の最高品質
花珠クラス
生産量の1%にも満たない最高品質を「花珠(はなだま)」と呼びます。約0.3ミクロン(0.0003mm)の真珠層が何千枚も重なる事によって、真珠は内側からも輝きます。ビズーでは虹色の強いテリと無傷の真円、そして何よりも淡い桜色が美しい花珠クラスのものを厳選しています。
完璧な球体
正統派の美しさ
あこや真珠の特徴の1つには「真円」の美しさがあります。天然真珠ではなかなか作られることのない、正統派ともいえる完璧なフォルム。数年かけてしっかりと巻かれた真珠が光を受けて、虹色に強く輝く美しいサークルを描くのは上質な真珠の証でもあります。