時に青みを帯びた煌めきを見せる透明感あふれるローズピンクの宝石「モルガナイト」。20世紀初頭に発見され、無類の宝石愛好家であった大富豪J・Pモルガン氏の名が冠されたこの宝石は、アクアマリンやエメラルドと同じ鉱物(ベリル)でもあります。そのほのかに甘く透き通る薔薇色の煌めきは、当時の上流社会の人々をことごとく魅了しました。名作「グレート・ギャツビー」にも描かれた、ニューヨーク社交界の華やぎを映し出すかのような憧れの輝きの宝石です。

宝石の基本情報
・誕生石 / 4月
・石言葉 / 愛情、優美、清純
・屈折率 / 1.577-1.583
・モース硬度 / 7.5-8
・化学組成 / Be3Al2Si6O18

COMING FROM

青く冴えたピンクの輝き
理想のモルガナイトを探して

最も高い評価を受けるのは、青みが強く彩度の高いピンク色のモルガナイト。ただし、一般的にはオレンジがかった色の薄いピースが多く、最高品質のものに出会うことはほとんどありません。

当初私たちは色鮮やかな一級品の産地として有名なブラジル産にこだわり、理想のルースを探していました。けれど最終的に買い付けたモルガナイトは、意外なことにアフリカ産のルース。青みを帯びたピンクは、まさに私たちが理想としていたものでした。

BUYING STORY

妥協せず求めた色
日本人「鉱山主」との出会い

ブラジル産のモルガナイトを求め、世界最大規模のジュエリーショーに赴いたものの、そこにあったのはサーモンカラーの薄い色のものばかり。さらにこれまでのネットワークを活かして、高品質の宝石を紹介してくれる数社のサプライヤーに直接交渉し取り寄せも行いましたが、そこにも求めているものはありませんでした。私たちが理想とするモルガナイトに出会ったのは、なんと東京都港区・白金の日本人「鉱山主」のオフィス。アフリカ産のモルガナイトの美しさをそこで初めて知ったのです。

CAREFUL ABOUT

最上質の宝石コレクション
非日常の空間
そこはまるで大学教授の研究室。天井まで積み上げられた資料、戸棚や金庫の中には無数の宝石コレクション。所有する鉱山はブラジル、ナミビア、スリランカなど世界の名だたる産地のもの。可能性を秘めた原石や厳選された最上質の宝石たち。非日常なほどにハイクオリティで、特別なコレクションに満たされていました。
モザンビーク産
紛れもない最高品質
そこで紹介されたのは、アフリカ・モザンビーク産のモルガナイト。美しい宝石しか持たない鉱山主だからこそのこだわりを感じる、アフリカ産のピースは、比類のない濃厚な色味を持ち、深い青みを含んだ清涼感のあるローズピンク色。紛れもない最高品質の美しさを湛えていました。