サファイアにブルー以外の色があるのをご存じの方は意外と少ないと思います。サファイアはコランダムという鉱物で、純粋なコランダムは無色ですが、そこにさまざまな微量元素が入ることによって多くの色が発色します。青と赤以外を「ファンシーカラーサファイア」と呼び、カラーレス・ピンク・オレンジ・黄・緑・紫などがあります。また、市場に流通するサファイアのほとんどは、色の雑味を飛ばしたり色調を整えたりするために「加熱処理」が行われています。しかし、元々持つ色味が美しいサファイアのみが、加熱されずに研磨・カットされ、「非加熱サファイア」と呼ばれる稀少石になるのです。多くは淡めのニュアンスカラーながら、加熱処理を行っていないからこそのピースそれぞれの独自色を持ち、シンプルに「何色」とカテゴライズできないオンリーワンの美しさが光るサファイアです。

宝石の基本情報
・誕生石 /9月
・石言葉 /誠実、慈愛、徳望
・屈折率 /1.762-1.770
・モース硬度 /9
・化学組成 /Al2O3

 

 

BUYING STORY

香港ジュエリーショー
出会えた時に買い付ける

非加熱サファイアを扱うサプライヤーは非常に少なく、また扱っていたとしても色を選ぶほどの数も無いことが多くあります。香港のジュエリーショーに赴いたとき、以前にも非加熱サファイアの取引をしたサプライヤーがなんとそのブースで扱う宝石のうち3分の1もの量の非加熱サファイアを持っていました。サプライヤーがそれだけの量を扱っているタイミングは本当に運命的でした。以前扱っていたサイズや形は、当然無く、今回を逃せば次の機会はもう無いかもしれない宝石です。直接買い付けに赴き、自分たちの足で探して出会えたサプライヤー。だからこそ、サイズや色にこだわって選び抜くことができたのです。

CAREFUL ABOUT

非加熱ならではの
有機的な透明感
加熱処理を行ったサファイアの多くは冴えた透明感を得ることができます。一方、非加熱のままのルースはどこかやわらかで有機的な煌めきを湛えています。ビズーでは、この貴重な非加熱サファイアならではのゆらぎと確かな透明感にこだわって、上質なルースを厳選しています。
複雑なニュアンスカラー
世界に一つだけの色
非加熱サファイアは複雑なニュアンスあふれる柔らかな色が特徴です。オレンジの中に微かなピンクの光が見えたり、紫の中に一瞬ブルーが煌いたりと、バリエーションは尽きません。全く同じ色はふたつとない宝石だからこそ、テリが強く、ぎゅっと色がつまった美しいルースだけを選り分けて買い付けてきました。