REPORT - 「BIZOUX × Studio 28」Collaboration Collection お披露目会

2024年1月26日(金)、BIZOUX × Studio28 コラボジュエリーの発売を記念して、先行お披露目会が開催されました。イベントに合わせて、ピエールも仏・パリより来日。その一部始終をお伝えします。

Studio28 創業者 ピエール氏(Pierre Cohen-Solal)

曾祖母の代から続くパリのジュエリー店「Diamantissimo」の四代目であり、デザインスタジオ「Studio28」の創業者。地球に存在する多彩なカラーストーンに魅了されたことをきっかけに、それらの宝石の色の魅力を伝えることをミッションに活動を行う。代々自宅に眠る“スリーピング・ストーン”を用いて、カラフルでユニークなジュエリーを作り、届けている。

ピエール氏が仏より来日。GINZA SIX店へ。

お披露目会の前日。
日本に降り立ち、ビズーの旗艦店・GINZA SIX店に訪れたピエール。

デザイナー小川から店内の案内を受け、ピエールが興味深く眺めていたのは、「Gem Go Round」(※円形に配置された、カラーストーンの面白さを堪能できる展示エリア)のコーナー。ペンライトをあてて、宝石のカラーチェンジや蛍光性を楽しみました。

「これだけ沢山のカラーストーンを揃えるブランドはフランスにはない」と浮き立つ様子のピエール。フランスではカラーストーンの価格高騰が著しく、新たに宝石を仕入れることは難しいと語ります。故に、ビズーでなぜこれだけのカラーストーンが揃えられるのか、不思議でならないといった様子で、ビズーチームとの親交を深めた1日でした。

日本とフランス、互いの国の自然美を象徴する、二つのコレクション

そして、迎えたお披露目会当日。朝から沢山のメディア関係者にお越しいただき、小川(BIZOUX)、ピエール(Studio28)、それぞれのブランドのデザイナーが、自ら手がけたアイテムについて語ります。

今回の企画は、パリでの偶然の出会いがきっかけ。お互いの国で大切にされている自然のモチーフを、その文化とともにジュエリーに落とし込めたら。そんな会話を、小川とピエールとの間で積み重ねてゆくことで生まれたのが「JARDIN」「SAKURA」の二つのコレクションです。

「JARDIN」コレクション(左)は、小川によるデザイン。幾何学的に設計されたフランス式庭園をモチーフにジュエリーへと昇華しました。瑞々しい輝きのエメラルドを主役に、若葉のようなグリーンガーネットと水しぶきのようなダイヤモンドをあしらい、美と、癒しの庭園を表現しています。

「SAKURA」コレクション(右)は、ピエールによるデザイン。日本の花見文化の中でも、夜桜の光景をモチーフにデザインされたアイテムです。色鮮やかなピンクサファイアにピンクスピネル、ダイヤモンドなど、曾祖母の代から大切に保管されてきた宝石に新たな命を吹き込み、南部リヨンの工房で、熟練の職人により作られました。

フランス人の心に根付く、庭園の光景

二人の会話の中で、特に印象的だったこと。それは、日本の桜モチーフに対して、フランスの自然のモチーフが、ミモザやスズランなど、日本人が想起するフランスの花ではなく、どうして「庭園」なのか、ということでした。

“(仏人にとって)「Jardin(庭)」にはいくつかの意味があります。ひとつは、もちろん、家の外のリラックスできる場所です。そして、フランス語では「jardin secret(秘密の庭)」という表現があり、それは私生活や夢、欲望など、他人と共有したくない部分を指します。”


そう語る、ピエール。フランスでは「庭園」は人々の暮らしに溶け込んだ欠かせない存在で、家族や恋人と散歩をしたり、リラックスしたり。外に開かれながらも、ある意味でパーソナルな、心理的安全性が担保されているような場とも言えるのかもしれません。

「JARDIN」コレクションは、フランス・パリのショップでも展示されています。訪れた皆さまは、ショーケースに展示されたものを見て、フレンチガーデンの世界観をすぐに理解されるそうです。庭園がそれだけフランス人の精神が根付いたモチーフだということを体現するエピソードだと感じました。

大切な人達との仲をはぐくむ、日本の桜の光景

また、もうひとつ印象的だったのは、ピエールが解釈する日本の桜について。

私たち日本人は、毎年のように、春になると満開の桜に心動かされます。桜の開花前線、卒入学の写真、お花見など、桜ときいただけで連想するイメージは沢山あります。

溢れる桜のイメージの中で、ピエールが着目したのは、桜が、唯の美しい自然のモチーフではなく、桜を取り巻く日本人の文化や風習、つまり、大切な人達との仲を深める、コミュニケーション媒体のひとつとして寄与している点でした。

分かってはいたけれど、もはや私たち日本人にとっては当たり前になってしまっている・・そんな灯台元暗しに気付かされたような印象を受けました。

夜に枝垂れる桜の光景を、その “桜を囲う” 文化も含めて、デザインしたという「サクラ」コレクション。そんなお話を伺いながらジュエリーを眺めると、桜の木の下で交わされる、日本の人々の愉しげな会話と笑顔溢れる光景が、宝石の色使いや絶妙なフォルムから広がるような気がします。

対話を重ねることで、ボーダーを超える

今回のコラボレーションで得たもの。
そのひとつは、自国の文化への再発見と、未知なる文化への想像力だと思います。

私たちが大切にしているものも、異なる文化属性の方からすると見方が変わり、思わぬ気づきを与えてくれる。一方、馴染みのない文化に触れるとき、相手にとって何が大切か、どうして大切なのか、と沢山の疑問が生まれ、多くの会話を経て、理解が生まれていく。

創業当初から、年齢や性別など、あらゆるボーダーを超えていくことをブランドの大切なテーマに置いてきたビズー。違いを超えて、対話を重ねてゆくことで、想像力がはぐくまれてゆく。そのプロセスそのものに、多様性理解の、ひとつの答えが描かれていたように感じます。

BIZOUX × Studio28 コラボレーションコレクションは、ビズーのオンラインストアおよび、一部の店舗限定で、ご覧いただけます。

また、ピエールがデザインした「SAKURA」バングルは、GINZA SIX店限定でご覧いただけますので、どうか実物を見て、世界観を体感いただけると幸いです。

2024年1月26日(金)、BIZOUX × Studio28 コラボジュエリーの発売を記念して、先行お披露目会が開催されました。イベントに合わせて、ピエールも仏・パリより来日。その一部始終をお伝えします。

Studio28 創業者
ピエール氏(Pierre Cohen-Solal)
曾祖母の代から続くパリのジュエリー店「Diamantissimo」の四代目であり、デザインスタジオ「Studio28」の創業者。地球に存在する多彩なカラーストーンに魅了されたことをきっかけに、それらの宝石の色の魅力を伝えることをミッションに活動を行う。代々自宅に眠る“スリーピング・ストーン”を用いて、カラフルでユニークなジュエリーを作り、届けている。

ピエール氏が仏より来日。GINZA SIX店へ。

お披露目会の前日。日本に降り立ち、ビズーの旗艦店・GINZA SIX店に訪れたピエール。

デザイナー小川から店内の案内を受け、ピエールが興味深く眺めていたのは、「Gem Go Round」(※円形に配置された、カラーストーンの面白さを堪能できる展示エリア)のコーナー。ペンライトをあてて、宝石のカラーチェンジや蛍光性を楽しみました。

「これだけ沢山のカラーストーンを揃えるブランドはフランスにはない」と浮き立つ様子のピエール。フランスではカラーストーンの価格高騰が著しく、新たに宝石を仕入れることは難しいと語ります。故に、ビズーでなぜこれだけのカラーストーンが揃えられるのか、不思議でならないといった様子で、ビズーチームとの親交を深めた1日でした。

日本とフランス、互いの国の自然美を象徴する、二つのコレクション

そして、迎えたお披露目会当日。朝から沢山のメディア関係者にお越しいただき、小川(BIZOUX)、ピエール(Studio28)、それぞれのブランドのデザイナーが、自ら手がけたアイテムについて語ります。

今回の企画は、パリでの偶然の出会いがきっかけ。お互いの国で大切にされている自然のモチーフを、その文化とともにジュエリーに落とし込めたら。そんな会話を、小川とピエールとの間で積み重ねてゆくことで生まれたのが「JARDIN」「SAKURA」の二つのコレクションです。

「JARDIN」コレクション(左)は、小川によるデザイン。幾何学的に設計されたフランス式庭園をモチーフにジュエリーへと昇華しました。瑞々しい輝きのエメラルドを主役に、若葉のようなグリーンガーネットと水しぶきのようなダイヤモンドをあしらい、美と、癒しの庭園を表現しています。

「SAKURA」コレクション(右)は、ピエールによるデザイン。日本の花見文化の中でも、夜桜の光景をモチーフにデザインされたアイテムです。色鮮やかなピンクサファイアにピンクスピネル、ダイヤモンドなど、曾祖母の代から大切に保管されてきた宝石に新たな命を吹き込み、南部リヨンの工房で、熟練の職人により作られました。

フランス人の心に根付く、庭園の光景

二人の会話の中で、特に印象的だったこと。それは、日本の桜モチーフに対して、フランスの自然のモチーフが、ミモザやスズランなど、日本人が想起するフランスの花ではなく、どうして「庭園」なのか、ということでした。

“(仏人にとって)「Jardin(庭)」にはいくつかの意味があります。ひとつは、もちろん、家の外のリラックスできる場所です。そして、フランス語では「jardin secret(秘密の庭)」という表現があり、それは私生活や夢、欲望など、他人と共有したくない部分を指します。”


そう語る、ピエール。フランスでは「庭園」は人々の暮らしに溶け込んだ欠かせない存在で、家族や恋人と散歩をしたり、リラックスしたり。外に開かれながらも、ある意味でパーソナルな、心理的安全性が担保されているような場とも言えるのかもしれません。

「JARDIN」コレクションは、フランス・パリのショップでも展示されています。訪れた皆さまは、ショーケースに展示されたものを見て、フレンチガーデンの世界観をすぐに理解されるそうです。庭園がそれだけフランス人の精神が根付いたモチーフだということを体現するエピソードだと感じました。

大切な人達との仲をはぐくむ、日本の桜の光景

また、もうひとつ印象的だったのは、ピエールが解釈する日本の桜について。

私たち日本人は、毎年のように、春になると満開の桜に心動かされます。桜の開花前線、卒入学の写真、お花見など、桜ときいただけで連想するイメージは沢山あります。

溢れる桜のイメージの中で、ピエールが着目したのは、桜が、唯の美しい自然のモチーフではなく、桜を取り巻く日本人の文化や風習、つまり、大切な人達との仲を深める、コミュニケーション媒体のひとつとして寄与している点でした。

分かってはいたけれど、もはや私たち日本人にとっては当たり前になってしまっている・・そんな灯台元暗しに気付かされたような印象を受けました。

夜に枝垂れる桜の光景を、その “桜を囲う” 文化も含めて、デザインしたという「サクラ」コレクション。そんなお話を伺いながらジュエリーを眺めると、桜の木の下で交わされる、日本の人々の愉しげな会話と笑顔溢れる光景が、宝石の色使いや絶妙なフォルムから広がるような気がします。

対話を重ねることで、ボーダーを超える

今回のコラボレーションで得たもの。そのひとつは、自国の文化への再発見と、未知なる文化への想像力だと思います。

私たちが大切にしているものも、異なる文化属性の方からすると見方が変わり、思わぬ気づきを与えてくれる。一方、馴染みのない文化に触れるとき、相手にとって何が大切か、どうして大切なのか、と沢山の疑問が生まれ、多くの会話を経て、理解が生まれていく。

創業当初から、年齢や性別など、あらゆるボーダーを超えていくことをブランドの大切なテーマに置いてきたビズー。違いを超えて、対話を重ねてゆくことで、想像力がはぐくまれてゆく。そのプロセスそのものに、多様性理解の、ひとつの答えが描かれていたように感じます。

BIZOUX × Studio28 コラボレーションコレクションは、ビズーのオンラインストアおよび、一部の店舗限定で、ご覧いただけます。

また、ピエールがデザインした「SAKURA」バングルは、GINZA SIX店限定でご覧いただけますので、どうか実物を見て、世界観を体感いただけると幸いです。